「卑劣な街」 ネタバレありです


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なんというか・・・・・・・
この狭さというか 広さというか でインソンくんを見れた人は本当に幸せだ~と思いました

映画は
なんというか・・・・・・・
エンディングに「ユリは最高」が会長のカラオケから移行していくんですが そのとき急にこみ上げてきました

これはすごい映画ですよ 
ものすごくドライなタッチで描かれていて 編集がタイトにされてて ストーリー展開に無駄がなく ぐいぐい引き込まれます
ユハノワールワールドに

インソンくんが傾倒するのよくわかった 前は「マルチュク青春通り」しか見てなかったからちょっぴり疑いもあったけど
だいたい サンウしだしね ミアネッ!

映画の中で引き合いに出した「ゴットファーザー」と「スカーフェイス」が ベースになっているのがわかります
オマージュでしょうか
ユハ監督は アルパシーノにインソンくんを重ねたのね
純粋で孤独でカリスマがあって ある種 狂気ももっているし 孤高な色気すら感じられる しかも壊れ上手
えっ?顔も身体もちがう?顔なんて安倍総理みたいじゃん?
そうなんですが 若い頃の アルパシーノの魅力たるや この通りなんですから

物語は「スカーフェイス」を想起させます まあ ヤクザ映画なんて お決まりの のし上り裏切り転落 に尽きるというようなものですが

以下ではインソンくんの演技については一切触れていません そして毀誉褒貶のとおりヨジャとの絡みも
インソンくんの演技 後半は脱帽です



次々に否定されていく信頼 安定 人格 それなのにこれだけはどうしても脱せない貧困



c0095847_14354947.jpg毎日が抗争 毎日が貧しさの綱渡り 弟 妹 病気の母 ビョンドウはのし上ることに精一杯で何も考える暇がない
走って殴って蹴り倒して この逆も 常に日常 そんな時 なつかしげな顔訪ねて来たミノ
ビョンドウは恥ずかしいなんて思いもしません 稼業@ヤクザに それしかないから
「ギャング映画」を撮りたいというミノのまえで 繰り広げられる本物の「世界」
思わず写した携帯ムービーに引き込まれ 作品化の決意をするんだけど いかんせん素人だからそこのリアリティに欠ける

ハリウッドなんかだと 当然 拳銃で どんぱちになるんだけど ここは韓国 肉弾戦なのよね
刺す 長ドスの音が恐怖です 痛いんです 耐えられません 思わず首すくめちゃう
鉄パイプの音もかなり痛いんだよねえ

企画を持ちかけても断られるミノ
やっと手中にしたと思った財源 ゲーセンを奪われるビョンドウ

のし上るぞ 絶対に 俺を馬鹿にし コケにしてきた全てに ぎゃふんといわせてやる

のし上るのは今しかない

ビョンドウは なぞかけのような会長の殺しの依頼を引き受ける 兄貴を出し抜いて
この会長がまた曲者なんだよねえ 「雪の女王」のキムボラアボジなんだけど そのときも金融会社からのし上った設定だったわ そういう顔?

仕事をこなしたビョンドゥは 当然羽振りがよくなり 兄貴に気づかれてしまう
こうなったら やるか やられるか ジョンスウ@チング 似合います 無機質な凶暴さです 憐憫これっぽっちもありません 北野武映画に似合いそう
インソンくんはこの辺で もうどこにもいません ビョンドゥだけが 荒っぽく しかたなく殺めます

「人を刺す時ってどういう気分だ?」
「自分じゃなくなる そのときは目をあわすな 地獄へ引きずられそうになる」

自分を恥じないビョンドゥは クラス会もどきにも参加します そして初恋のヒョンジュとの再開
その同日の殺人

のし上るためには そうするしかないし そういう世界だから割り切れる 信じ込ませるしかない
つらいのは好きな女に 怖い といわれること

ここからのシーンが圧巻です
傷心のビョンドウが頼れるのはミノだけ ミノの部屋で押し殺してきた心を吐露してしまします
雨がびしょびしょ降る それはビョンドウの あふれ出す後悔をあらわしているんだと思います 揺れる心と滴る雨
その水面 上下を分けるミノの野心 ここで一気に運命は 沈む運命と上昇する運命に分かたれてしまう

忠義面して 友人面して 背徳を重ねる 友人はあぶないし №2はもっと危険

映画は公開され 瞬く間に時の人となるミノ それはビョンドウから聞いた実話そのものの映画だから

ビョンドウのばか ジョンスウの気持ち わかるよわたし 一度穴の開いた舟にはもう乗れません
長年連れ添った部下より 何年かぶりにあった友人をとるなんてそりゃ見限りもする
ミノを暗殺する計画も会長に報告して 残された「ファミリー」の安泰を確約しようとする
会長の言ったこと忘れちゃった?「お前にとって必要な人」「その人の必要なもの」もうキミは不要なものに成り下がったんだから
見境のつかないビョンドウは 死への舞踏をひとり続けます 機を見るにさといジョンスウの気持ちも諮らず

トップはNO2に刺される という 狂おしいまでの予定調和

また繰り返される裏切りと疑惑が卑劣な街にあふれている

「オレの生き様を撮ってくれ」
そういったビョンドウがよみがえる そうだ俺は撮った 確かに
陳腐なシナリオを押し付ける会長の言いなりのまま ごみのような映画を撮り続ける自分が見える
魂と引き換えに得たこの地位 自分を信頼してくれた友人を死に追いやった自分に真の芸術がわかる日が来るんだろうか

最後のミノの笑みは絶望の笑みだと思っています
ちがって ビョンドウの願いどおり 俺は撮っていくよ 無駄死にさせないなんていう風には思えないんです

あくまでクールな映画でした 「チング」のようなべったべたではないぶん つまらなく感じる向きもあるかもしれませんが
わたしはこの役をやってくれたインソンくんは素晴しいと思うし 充分面白かった 考えさせられた
それと

インソンくん ナムグンミン君 チング君 3人 すごいっ!拍手~~~




熱演とは呼べない 抑えた演技が この上なく現実味を出せていると思います
いやーーーいい映画をみた後って虚脱感に襲われますよね 本当ならこの後「わたしたちの幸せな時間」観にいく予定だったんですが
ダメでした あたりまえ?今もちょっと後遺症があってなんとなくうるうるしちゃう
本当に次回作 超超超期待できる!わたしはみたわーーーーーーーー結局この終わり
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by tanasukimaa | 2007-08-29 14:44 | 卑劣な街
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