人気ブログランキング | 話題のタグを見る

げんきだして

亡くなられたチョンダビンさん 韓流にはまってすぐにその名前を知ったほど有名な方でした
「ニューノン」の仲間たちが インソンくんはじめ キョンリムさんなんか号泣しているし 記事いっぱいでて何個も拾い読みしてると苦しくなってしまう
生きているうえでかかわりを持った人の突然の死 なんで?相談してくれれば 明るかった人なのに いろんな疑問がその人たちの胸をよぎります

私自身 かなり親しかった友人を自殺で失っているのであまり触れたくはない問題です
しかも その死の前日に電話をもらって話したというどうしても乗り越えられないなまなましい時をもらっています
その声のようすはあまりに異質で 内容的にもその友人自身なにを言っているのかきっとわからなかったでしょう
名前を呼びかけてもおなじ単語を続け そばにお母様がいらして電話を変わったんですが 服用している薬を変えてからずっとこのような状態とのこと
まわりで接している人はもちろんのこと そのような心の状態に追い込まれている友人はどんなに苦しかったことか
友人は学生時代から風変わりなところがありましたが 通学する学校自体が美術大学だったもので ある意味みんなくせのある人たちの集まり なので当時は気にも留めませんでした
挙動不審は当たり前 でしたね

卒業してその友人は地元の美術館の学芸員となり 出張をかねての上京以外はあうことはなくなりました
今のように携帯電話でのメールのやりとりなんて考えられないくらい昔々の時代です

友人の自殺はもちろん苦しく悲しくいつまでも心にしこりとなりことあるごとに暴れもします
その友人との初夏のある1日 あの日がなにを意味するのか いまだに不思議でならないのです

それは皇太子様の御成婚の翌日 わたしは付き合っていた彼と2人で美術展へ出かけました 晴れてもいたし 出かけようかって感じで
展示会場は2ヶ所に別れていて どっちを先に見ようかとアバウトな計画でまわっていたのです
ひとつ目を観終えてふたつ目の会場を展覧していたとき声が聞こえました
私達に発せられているとは思わないわけですからその声の内容がちゃんとした単語に聞こえてきたのは数十秒はかかったでしょう
わたしたちが振り向くとそこにはその友人が立っています ものすごく驚きましたよ お互いに
約束したわけでもなく 広い日本の東京で ある建物の中の一室で ある絵の前で偶然会ったのですから
仕事での人間関係に悩んでいたことは知っていましたが 目を見張ったのは友人の激やせ振りでした
ダイエットしたんだよ なんてそのときはそれで納得しましたが そのときにはもう投薬がはじまっていたのでしょう 抗鬱剤の
会えない時が長くても 学生時代の友人って不思議とその当時の心に戻ってしまうもの ジェラートをなめあったり ミネラルウォーターをまわしたり
今日はホテルに泊まるというので もちろん行き着くところは酒場 でもちょっとその前に買い物をしたいという友人に付き合って書店へ
書店でおのおの好きな作家の本をめくっていると「あっれえー」と頓狂な声を発しながら後輩がこちらにやってくるではありませんか 4人でこんな偶然もあるんだ 飲みにいくけどいっしょに行かない なんて立ち話をしていると
ここまで偶然がそろうと恐怖を感じるものです 第5の人物が現れたんですから
やはり第5の人物もふらっと書店に寄ったらしく 誰もが懐かしくもあり不思議でもあり そうなれば昔取った杵柄で泥酔するまで この意外な引き合わせに感謝したことは言うまでもありません
そしてそれがその友人に会った最後となりました
友人が最後に会いたい人 それはたくさんいたと思います 会えずじまいの人もいたと思います
でもわたしの彼と亡くなってしまった友人はものすごく仲がよく 最後にあらわれた友人とも仲良しでした
そして後輩もおなじアトリエを使っていたというなじみでもあります
だからその日 本人も気づかない力でもってわたしたちを集めたんだとしか思えないのです

自殺という終わり方でその友人はわたしのなかで永遠となりました
生きていても思い出しもしないというクラスメートとか職場でいっしょになった人っていますよね悲しいけど それとは一線を画します 嫌ってほど思いださせてくれる
若いうちに命を絶ち 絶対的存在として君臨する その当時の若々しいままで でもひどいよ
自殺した友人 たくさん楽しい思い出があります それと同時に死の前日の一番聞きたくない狂気を含んだ肉声も残し逝ってしまいました
死を考え 死を思いつめ 死にとりつかれた心を撤回させる術なんてありません もしできる場合はまだどこかに日の射すほころびのある人 これを閉ざした人は何もいらないのです 望むものは暗渠から脱出することのみ 厭離穢土 欣求浄土でしょうか
解放されたのかな 
真に悩んでいたことってなんなの そんな風に思った時期もあったけど 僭越なんだな 結局はそこに落ち着いて自分をなだめています


チョンダビンさんも苦しみから解放されただろうけど 彼がかわいそう まだ22歳で俳優なんでしょう 愛する人が目の前で死んでいるなんてどうやって自分を納得させればいいんだろう
苦しんだ本人はほんとうにつらかっただろうけど 残された人の心は死ぬまで引きずるよ 残酷すぎると思う
でも そんなことまで考える余裕なんてないんだよね 自分でいっぱいいっぱい 配慮する気持ちが残っていたら死にはしないもの
ガンヒさんは一生剥がれないレッテルを貼られてしまったことは確か 自らを攻め続けることも確か
こんな状況下に置かれて彼がおなじ方法を取らないことを祈ります

チョンダビンさん 言葉も通じない隣国から 心よりご冥福を祈ります


それと親しくしていた友人たちやインソンくん キョンリムさん 自分を責めず元気を出して
by tanasukimaa | 2007-02-12 15:59
<< これって・・・・ あげたいひと >>